今晩は 投稿者 伊藤 茂
突然ですが、少々お聞きしたい事がありまして、再びこちらへ参りました。
質問内容>
積雪路において、”タイヤに荒縄を巻く”というのは
実際のところ効果の程は如何なのでしょうか。
その方法を試した事のある方の御解答ですと嬉しい限りです。
宜しくどうぞ。m(__)m
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シンヤより 投稿者 佐藤信哉
伊藤茂さんへ。
ねぇよ効果なんか。
今コラムの入稿終わって、ひと眠りして起きたとこだから、
飯食ったらそのあたりの話、書いてあげられる。
ちょっと、待ってろ。
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荒縄ですか? 投稿者 さか
こんばんは、北海道のさかです。
荒縄を巻いたバイクは見たこと無いですねぇ。
北海道では郵便カブのスパイクタイヤとか、チェーンは見たことありますが・・・
今度50ccの雪上耐久レースがあるようなので、どんなコトしてるのか見てきます。
もちろん出るつもりですが。
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ミニトレに荒縄! 投稿者 ルイーズ たいちょ〜
私は雪国の山形です。
専門学校に通ってた頃、GT50を足にしてまして、
本当に縄を後輪に巻いて通学した事あります。
たしかになにも、ないより前進しますがカーブで、寝かせたらフロントからこけますし、
雪のない道がすこしでも続くと1本、また1本とちぎれます!
ただ慣れてくるとまあまあ走れました。
ただ絶対バンクさせない!は転ばない鉄則でした。(足は出していました)
それより、クォーターを初めて手に入れた年に、R48で金華山にお参りに行った帰り
(12/20頃だったような)もう積雪してたのです!
R48のトンネルあたりで大渋滞していて(30Zとか、事故っていて)
その脇を友人と2台で、足を出してガードレールすれすれに走り、
本当によく帰ったと今でも思います。
ブレーキは効かない、チョットでも体を傾けてフロントからいったら即転倒!
で、何処までも続く車とガードレールの間を1ミスもなく帰ってこれたのは、
GT50で一冬体験してたからかもしれません。
やはり体験は大事かな?でも今はもう出来ないな。
ちなみに友人はカブで、冬も新聞配達してた人でした。
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荒縄効果無し2 投稿者 おざF
友人の車(FR車)が駐車場の奥の方で雪に埋もれてしまい、
数人で除雪などをする事になったのです。
とにかくFRでは絶対出れないくらい雪が積もっており(20cm位)
除雪しては車を押し、また除雪するという事を繰り返していました。
「雪の日に乗れない車なんて何の意味があるんだ?」などと思いながら・・・
すると友人のお兄さんがこれで引っぱれと園芸用の荒縄を持ってきてくれました。
とりあえず動き出せばなんとか走れるので、四駆の車に繋いで
「ゆっくりだぞ〜」とか「勢いあまってカマ掘らないでね」
などと言いながら引っ張り始めました。
スルスルスル〜とたるんだ縄が張っていき、ピーンと一直線になった瞬間。
プチッ・・・・・・・・・
何ごともなかったかのように、2台の車は離れていきました(笑)
まさに瞬殺です。
わらを束ねた物ですから当然ですが、
あまりにも強度がないため逆に笑ってしまいました。
結論:荒縄は縛るための物です(笑)
雪国では(冬は)せめてFF車に乗ってもらいたい
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雪とバイク 投稿者 亀んライダー
荒縄ですね〜(笑)
北海道在住です、雪道の話を少しさせてください。
役立たずと言われっ放しの、荒縄の名誉のために書き込みます(笑)
年に一回のチャンス、初冬の初雪の日、舗装ではない砂利の林道にパフパフの
パウダースノーがふわっと2〜30センチ振り積もった状況をバイクで走りに行きます。
オフロードバイクにモトクロス用ブロックパターンのタイヤ、という組み合わせが一般的
なんですが、実は、都会減りで、ツルピカに刷り減ったモトクロスタイヤに「荒縄」
を巻いたスペシャルタイヤが面白いほど駆動力を発揮します。
まあ、荒縄では耐久性に難有りなので強化ナイロン製の縄を使うのが現実的です。
都会減りのモトクロスタイヤとは、
御茶の水博士や、OOOO大臣の頭を想像してもらうと解りやすいです。
真中はつるつるでも両サイドにはしっかり残党が残っているとういう状態ですね。
それはタイヤ両サイドのブロックに引っかかって縄が、
均等に回転方向に鉛直に固定されてもっとも駆動力を発揮できるようになるからです。
まあ、バーコードヘアーのバーを荒縄にするという事ですね、
このスペシャルタイヤの特徴として、
必要以上に足元を掘ってしまわないというすばらしい特徴があります。
そしてなにより回転方向には駆動力を発揮しても、
横方向には全くグリップしないというすばらしい特性をもっています。
それによって、コーナーごとにハンドルを目一杯切り込んでコントロールする
ロックトゥーロックのフルカウンター走行が安全にできるようになります。
この場合、前輪には何を履いても目覚ましい変化はありません。
フロントの感覚としては、センタースタンドで立たせた車体に跨ってハンドルを
切っているようなまるで浮いているかのごとく、前タイヤの接地感は無いんです。
タイヤの雪押し抵抗の変化によって浮くように曲がっていきます。
前後タイヤの接地感が無いという状態が面白くてしょうがありません
この安全にフルカウンターを、というのが重要で、
一般道でフルピンスパイクでそれをやるにはかなりのリスクを背負いますし、
アイスレースでも、ロックするほどカウンターを当てる事はなかなかできません。
毎年、北海道の真冬にバイクツーリングに訪れる方々がいますが、
荒縄撒いて・・・というのは原付では何年か前に見たことがありますが、
自動二輪ではいません。信哉さんのおっしゃる通り物理的に困難だからです。
もっとも、雪道道路の轍の中を大渋滞巻き起こしつつ、両足ばたばたさせながら
ちんたら進める神経があればできなくは無いでしょうが、(笑)
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あまり現実的では無い話でしたので、
万が一凍結路面を走らなければならない状況になった場合の対処方を一つ。
前後ともタイヤの空気圧を0.4K程度まで落とします。
ゲージなんか持ってるわけないだろ!って向きには、
タイヤを指で押して引っ込む程度、もしくは「ぼこぼこ」蹴っ飛ばしてみて、
「ぶにぶに」と力なく引っ込む程度まで空気を抜きます。
ブレーキ・クラッチレバーホルダーのネジを緩めて、
倒しても折れない位置にしておきます。
車体を完璧な垂直に保つ、鬼の半クラッチ、そしてブレーキは触らない、
かけないではなく触らない、あとはタイヤの希薄なグリップ力を感じ取る事に
集中しつつ、針金に貼った和紙で金魚すくいをするように、
コーナーを一匹一匹やっつけていきます。
そして、失敗して散々こけて疲れ果てても、決して一服点けない事、
ぼてぼてこけまくると、キャブレターのフロート室に、
沈殿していた錆びの欠片や、微細なゴミなどが攪拌されてしまい、
何かのかげんでそれらがフロートバルブに噛み込むと、
燃料が止まらなくなってオーバーフローしてドレンチューブから燃料がジャージャー
漏れしてしまいます。
そこに火を点けたら一発点火です。
なお、言うまでもないですが、空気圧を戻すまで極低速でしか走らない事、
ビートストッパーの無いチューブタイヤの場合、
凍結部分と非凍結部分がある場所ではチューブを裂かないように特に慎重に、
完全な凍結路面でバイクを倒したら、つるつる滑って普通は起す事は出来ません。
縁石や何かに押し当てるか、滑り止め剤の砕石を撒くか、
凍結の無い部分まで倒れたままバイクを押していくか、
バイクに身体を繋ぐボディーハーネスを使うか、何らかの工夫をしないと
起こす事は物理的に出来ません。
何事にもチャレンジ精神は大切ですが、
基本的にバイクは冬に乗るものではありませんので、御体を大切に(笑)
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荒縄な件 投稿者 伊藤 茂
皆さん、有難う御座いました。m(__m)(m__)m
ついでにもう一つ。
125cc以上のバイクで、スパイクタイヤは
本当に違法なのかどうかですが。
(他のサイトで拝見しましたもので)
宜しくどうぞ。(願)
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スパイクタイヤの件 投稿者 亀んライダー
125CC以上のバイクでスパイクタイヤは違法?の件ですが、
長くなりますが基本的な所から・・・話は数十年前に遡ります。
スパイクタイヤが登場する以前の話からです。
昔はスノータイヤという溝の深いタイヤに金属製のラダー型チェーンを巻いて、
半年間の長い冬を乗り切っていました。
当時の自動車はフロントにエンジンを積んでいて、
クラッチ、ミッション、プロペラシャフトを通して後ろタイヤを回して駆動していました。
車はエンジンの積んである前の方が重いので、
加重の軽い後輪を駆動してもスリップしやすい構造でした。
(摩擦係数X加重=摩擦力・グリップ力)
ことアイスバーンに関しては、
信哉さんの「バイクにチェーンを巻いて走る状態の説明」そのままです。
四輪なので転ぶ事はありませんが、よたよたとどうにか進み出すものの、
ハンドルとブレーキが極端に利きません。
当時ABS(アンチロックブレーキ)など無く、事故が絶えませんでした。
そこに登場したのがスパイクタイヤです。
ある大学の先生が発明したとされているこのタイヤは、
スノータイヤに金属製のピンを打ち込んで使うという発想は画期的でした。
氷にスパイクピンが刺さってグリップ力を発揮しますので、
アイスバーンへの威力は絶大なものがあり、一気に普及していきました。
当時札幌圏だけでも約60万台の車が走っていましたが、
そのスパイクタイヤ装着率はほぼ100パーセント近くになっていました。
雪道やアイスバーンに対してはすばらしい性能を発揮するスパイクタイヤですが、
積雪が無い乾燥路面を走ると、問題が起きます。
路面にもスパイクが刺さってしまい、アスファルトを削ってしまうのです。
雪が降らない期間が続き、道路から雪が無くなると、
60万台3億本のスパイクピンが昼夜を問わずアスファルトを削り続ける事になります。
膨大な量の削りかすがあたりに漂うことになります。
年間数百トンの路面が削られているという試算もありました。
当時、札幌の冬空はスパイクタイヤが削り出した浮遊粉塵によって、
スモック状に覆われていました。
それを「車粉公害」と呼んでいました。
市内では100M先がかすむ程の粉塵に皆辟易していました。
路上で死んでいた野良犬を解剖してみたら、ピンク色をしているはずの肺が、
車粉でどす黒く染まっていたという事実にも市民は驚嘆しました。
そこから、「脱スパイク」をスローガンに、
スパイク使用をやめようという動きが出てきました。
タイヤメーカーはスタッドレスタイヤの開発を急ピッチで進めることになり、
その性能がある程度のレベルまで到達したころ、
スパイクタイヤは作らない売らないというタイヤメーカー間の自主規制が始動しました。
当時札幌市では、スパイクタイヤの交換期限を4月10日と定めて、
顕著になる春先の車粉公害に歯止めをかけようと、
スパイクタイヤに打ち込まれたスパイクピンを無料で抜くキャンペーンを実施して
使用規制に向けて、いわゆる履き潰しによる春先のスパイクタイヤの使用を防ぐ事と、
スパイク規制が導入された後もスノータイヤとして使用できるように対策しつつ、
一般市民への「脱スパイク」意識の浸透を図っていました。
絶対的な性能をもつスパイクタイヤに比べて、
当時のスタッドレスタイヤは、まだ十分な性能をもっておらず、
その安全性に関して明らかに低下するということは誰の目にも明らかでした。
たとえば前を走っているスパイクの車が、
何らかの理由で急ブレーキをかけて止まったとします。
後ろを走るスタッドレスタイヤの車は止まりきれずに追突してしまったとします。
法律的には追突した方が悪いということになります、
傾斜地に住んでいる人が、スタッドレスタイヤに履き替えて
凍結した坂道で止まりきれずに突っ込んで事故になったとします。
法律的には突っ込んだ方が悪いという事になります。
一律に法律によって全面禁止にするとるという事に無理があったので、
メーカー自主規制から移行するような形で規制をしているというのが
現実であると認識しています。
道路交通法もしくは道路運送車両法などの直接の法律ではなく、
都道府県条例によって、その使用が規制されているものです。
15年近く以前の話ですが、最初に条例によってスパイク規制を実施したのは
宮城県だったように記憶しています。
札幌市の場合、市条例で、
4月10日から11月20日までの期間、積雪もしくは凍結の無い路面での
スパイクタイヤの使用を禁止する。
特例として「緊急車両」「身体障害者運転する車両」
「125cc以下の原動機付き自転車」を除くというもので、
規制期間については変化しているかもしれませんが、
凍結、もしくは積雪のある場所での使用を禁止するものではないです。
某省庁の担当からもそれで掴むことは無いとの見解を確認した事があります。
125cc以上のバイクでスパイクタイヤを使用して違法になるケースとしては、
夏の北海道ツーリングにスパイクタイヤ履いてきたらそれは違法になります(笑)
つまり125cc以下の原付であれば、
夏にスパイクタイヤを履いていても違法にはならないという事ですね。
7〜8年前に凍結した高速道路で、危険を避けるために周りの交通の流れに従って
走行していた所を、パトカーに掴まった事がありましたが、
スパイクについて掴むことは無いと申しておりました。
はるか昔の記憶をたどって書き込みしたので、
現実との相違点があるかもしれませんが明らかな問題点は指摘して下さい。
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シンヤより 投稿者 佐藤信哉
亀んライダーさん、めちゃ詳しくて分かりやすい解説ありがとう!
伊藤さんも喜ぶと思うよ。
それにしてもあの粉塵スモッグはすごかったね。
始めて目の当たりにしたときは、えっマジ!? とたまげました。
またなにか分からないことがあったら助け船おねがいします。
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勉強になった 投稿者 おざF(チョコベ)
亀んライダーさん
すごく分かりやすかったです。
フロンなんかもそうだけど、世の中の救世主的存在で登場したものは、
思わぬ所に落とし穴があったりしますね。
やはり大切なのは欠点が分かった段階で、素早く方向転換することだと思いました。
難しい事ですけどね。
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Re;スパイクタイヤの件 投稿者 ジェシー
晩上好!(こんばんは)ジェシー@宮城です。
先程、中国から帰国しました。
中国では、かなりのカルチャーショックを受けて来たので、
その事も大いに書きたいのですが・・・、
浦島太郎になっているので、レスをつける形で投稿いたします。(苦笑)
亀んライダーさん のおっしゃるとおり、最初に宮城県で条例化しました。
当時、学生だった私は自転車通学だったのですが、
冬はマスクをしてないと、具合が悪くなる程粉塵が舞っていました。
路肩に貯まる粉塵を散水車と清掃車との組み合わせで毎日清掃しても追いつきません。
札幌市と同様、”仙台砂漠”とまで言われる程でした。
スタッドレスタイヤと言うのは、
文字通り、スタッド(=スパイク)レス(無い)タイヤの事です。
その進歩も、タイヤメーカーでの技術開発がすすみ、
普段の雪道走行では困らないほど(勿論、雪道走行の原則を守った上で)の
性能を有してます。
おざFさんのおっしゃる通り、
大きな変革や、大きな決断を迫られる時に、
人は強い抵抗感や不安感を抱くものです。
でもその決断をするのは、本当に大変な(エネルギーを使う)ものです。
本当に難しい事です・・・。
中国に行って見て、いかに自分の知識や認識が不足していたか分かりました。
(結局書いてますな<中国の事)
今、自分がモノに囲まれて幸せだと思っていました。
でも幻影を追っていたのかも知れません。
バイクはボロも含めて数台持ってますが、一度に乗れるのは一台キリです。
資本主義国家において、あらゆる生産活動、そして消費 無くして国は成り立ちませんが、
その為に、日本はあまりにも無くしたモノも多いと感じました。
勿論、貧富の差は大きく、暖房が無い部屋に住んでる人も多いです。
しかし、ひとりひとりが強烈に”生きて”いる。
日本が追い越されるのは時間の問題だと、考えさせられました。
でも、日本の様に俗物的な物質主義の塊にはなって欲しくはない。
明日からまた普通の生活が始まります。
でも、確実に私の中で意識の変化がおこりました。
再見!(ヅァイチェン)
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車粉公害 投稿者 亀んライダー
信哉さんのコメント通り「マジ?」てなぐらい、
スパイクタイヤが原因で発生していた車粉公害はひどいものでした。
現在では、めでたく車粉公害は消滅しました。
・・・・が、
九州は桜島周辺の道路に行けば、当時のひどい粉塵状態を疑似体験できます。
北国の粉塵公害と南国の火山灰被害、北と南で原因は違いますが、
見た目にとても似た感じを受けました。
巨大掃除機トラックで道路清掃している所も同じです。
周辺のバイク乗りの方々の苦労をお察しします。
機密性の良いゴーグルを着けないとまともに目を開けていられなくなりますね。
まだ生きている桜島御岳山との付き合いは今後も続くのでしょうが、
がんばってください。
さつま白波大好きです。特に原酒のストレートが・・・
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